小説の名残

前に読んでていた本の感想や
読み終わってすぐの小説の感想などを書いて行きたいと思います。

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2012.08.17 Friday

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水底フェスタ

2012.02.09 Thursday 20:25
評価:
辻村 深月
文藝春秋
¥ 1,500
(2011-08-24)

JUGEMテーマ:小説全般
 
ある密閉された村で行われるロックフェス
通称ムツシロックフェス
そんな中偶然出会う少年と女優

彼と彼女が出会う時に
この村の『秘密』が少しずつ明かされていく。

睦ツ代村に不満を抱く少年
湧谷広海は自分だけがそのフェスの意味に気付き。
本当に楽しむことのできる村人であり、それを心底楽しむことが出来た。

ただ、その彼女と出会ってしまったがために、大きく運命は変わる。

その村には村人の中でしか通用しない『秘密』が多く隠されていて
その『秘密』を握っていて女優の織場由貴美と出会う。


この『秘密』の部分の押しが少し弱かったかな。
と思う部分もありましたし。

暗い内容は期待していた通りの暗さでした。

人の内面 『秘密』 を少しずつ解き明かす面白さと
誰を信じたらいいのか、誰も信じられないのか。

主人公と一緒に読者さえも疑心暗鬼にさせられました。

ただ、これは二人の恋の物語だと思います。
愛とかそういうのじゃなく恋だと思います。
恋愛でもない、ただ一つの恋。

多分ありふれた小説の中の恋の物語でもあるし。

でも、この二人の恋はたった一つだったとも思う。


ただ、俺の中で少し残念なのは。
もうちょっとそれぞれの人物にスポットを当てて
その人それぞれの心情を表してほしかった。
なので、分量が気持ち足りなかった。
もう少しだけ長く書いてもらえたら満足出来たような気がする。

辻村深月 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

オーダーメイド殺人クラブ

2011.10.29 Saturday 19:29
評価:
辻村 深月
集英社
¥ 1,680
(2011-05-26)
コメント:私を殺して。殺すための方法を二人で考えよう。そうして、誰も知らない殺し方を、殺され方を、新しいパターンを二人で創ろう。

JUGEMテーマ:小説全般

自分を殺すための方法を少女Aになるために。
相手には殺してもらう少年Aに。

これは恋の物語じゃない。
俺は通ったことがある。
他の人の誰かもおそらくは通ったことがあるかもしれない。

『悲劇の記憶』

俺が持っている記憶
それは現実が辛くなったときに現実逃避のようなもの。

『死』

その甘美な囁きに魅入られたことが誰しもあるだろう。
小林アン 少女A
徳川勝利 少年A
これを夢見た少年少女の辛い現実との戦いであり、逃避。

少女A、小林アンは学校という狭い世界の中の上部に位置するリア充
昆虫系男子少年A、徳川勝利

学校という狭い世界では色々なヒエラルキーがある。
自分たちを上位に見ている人材と
その上位に位置していると信じて疑っていない者たちを愚かだと見下すもの。
そのどちらにも参加しないもの。

多分上位にいた者には自分たちを見下している者たちがいることを知らない。

だからこそ互いが関わり合う機会というのは少ない。
上位だと信じている者たちが見下しているが見下しているということを誇示するくらいか。

ただ、偶然。
本当にただの偶然によって彼らは出会ってしまい。
互いに少女Aになるために
少年Aにするために。

彼らは彼らの物語を始める。
辻村深月 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

太陽の坐る場所

2011.06.14 Tuesday 19:10
評価:
辻村 深月
文藝春秋
¥ 620
(2011-06-10)
コメント:人の内側の黒い部分を盛りだくさんに描いた作品だと思います。

JUGEMテーマ:小説全般
 
高校の頃の同窓会から物語は始まる。

そして、芸能人『キョウコ』をその同窓会に呼ぶために何人かの同級生たちは動きだす。
だが、その働きかける同級生の順に連絡が取れなくなってしまう。

彼らが高校時代から現代まで引っ張ってきた黒々しい部分を
グロテスクに描いていると思う。

作品の物語としては今までの辻村作品の方が正直好きだが。
この作品の中には僕たちが持っているであろう感情をかなり強く惹きだしているように思う。
確かに自分たちの中にもこういう黒い感情が常に渦巻いているし
それを抑えようとしていたりもする。

ただ、その感情の一つ一つも自分自身のもので、それは理解してあげなきゃいけないな。
ってこれを読むことで感じた。

彼ら、彼女らは高校の頃からあまり感情の部分で大人にはなりきっていないような。
それでいて大人のような。

人の内側の黒い感情をより強く、より気持ち悪くしている作品だと思う。

自分の黒い部分をさらけ出されるような感覚に陥るので、本当に落ち込んでいるときにはお勧めしない。

そして、オチは読めなかったですが。
名前トリックに引っ掛かりましたが、ちょっと慣れてきたのかあんまり驚けなかったです。





若干ねたばれです。


ただ、最後に気になったのは、半田さんと里見さんはなんで連絡取れなくなったんだろう?
知っている方いたら教えてもらえると助かります。

再読はしてみる予定ですが。
辻村深月 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |

名前探しの放課後

2010.09.26 Sunday 19:55
評価:
辻村 深月
講談社
¥ 760
(2010-09-15)
コメント:ただ、一言だけ。面白かった。

評価:
辻村 深月
講談社
¥ 760
(2010-09-15)
コメント:他作品との繋がりを深く感じて、最後のところがとても驚いたし、良かった。

JUGEMテーマ:小説全般

 少し不思議なタイムトラベルの話。
ある日主人公依田いつかは家に同級生が自殺したという電話があり、その後いつかは3ヶ月前にタイムトラベルする。
しかし、自殺した人の名前を忘れてしまい、助けを求める。
そして、そこから名前探しの放課後が始まる。

最後まで飽きずに読めました。
辻村さんので飽きた小説はまだありませんが。

名前探しの放課後に集まるのは依田いつか、坂崎あすな、秀人、椿、天木の五人。
そして、自殺ノートを書く河野

不思議な不思議な学校生活。
色々なイベントがあり、そして謎がある。

最後には本当に驚きました。
いつも辻村さんには驚かせてもらう。
それがなぜか心地よい感動を与えてくれます。

郁也君の成長やら多恵さんが出てきたり。
チヨダコーキも名前が出てきます。
そういうささやかなつながりがあって、今回はしっかり出演してますが。
そういうのが辻村さんの小説の好きなところです。

名前探しの放課後。
名前は出てきました。
誰を今まで探してきたのかは理解できました。
ただ、最後に。

理由だけは理解できなかった。
そして、それの対策をみんながする姿が優しくて好きでした。

辻村深月 | comments(0) | trackbacks(0) | - | - |